変形性頚椎症の症状や治療、予防について

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首・肩の痛み

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最終更新日

2025.10.21

変形性頚椎症

変形性頚椎症とは

変形性頚椎症は、加齢に伴う頚椎(首の骨)の退行性変化によって脊髄や神経根が圧迫され、首の痛みや様々な神経症状を呈する疾患で、中高年以降に多く発症します。

1. 病態と症状

主な原因は、椎骨間のクッションである椎間板の変性と、それによる椎骨の辺縁への骨棘(こつきょく:骨のトゲ)形成、そして靭帯の肥厚です。これにより、神経が通るスペースが狭くなります。

変形性頚椎症が進行することにより下記のような神経症状が生じる可能性があります。

症状は圧迫される神経によって異なり、主に以下の2つに分けられます。

1. 頚椎症性脊髄症

脊柱管内の脊髄本体が圧迫される病態です。症状は両側性で、より重篤になりがちです。

巧緻運動障害(こうちうんどうしょうがい): 箸が使いにくいボタンがかけられないなど、手指の細かい作業が困難になります。

歩行障害: 下肢のしびれや筋力低下により、足取りが不安定になり階段の昇り降り(特に降りる際)が難しくなります。

膀胱直腸障害: 進行すると排尿・排便のコントロールに支障をきたすことがあります。

2. 頚椎症性神経根症

脊髄から分岐する神経根が圧迫される病態です。

放散痛・しびれ: 首から肩甲骨、腕、手指にかけて走る、鋭い痛みやしびれが出現します。

姿勢による増悪: 首を後ろに反らせる動作(伸展)などで症状が強くなります。

2. 診断方法

問診、神経学的検査、画像検査を組み合わせて診断します。

・姿勢や頚部の運動時痛などの身体所見

神経学的検査: 腱反射の異常や病的な反射(ホフマン反射など)、筋力、しびれの範囲を調べ、障害部位を推定します。

X線(レントゲン)検査: 椎間板の狭小化や骨棘の有無など、骨の変形を評価します。

MRI検査: 脊髄や神経根の圧迫状況、椎間板や靭帯の状態、脊髄内の信号変化(損傷の有無)を最も詳細に把握するために必須の検査です。

CT検査: 骨性の変形や狭窄の形態を立体的に評価するのに有用です。

3. 治療法

1. 保存的治療(非手術的治療)

症状が軽度・中等度の場合や急性期にまず行われます。

薬物療法: 症状や体質に応じて様々な種類の鎮痛剤が使用されます。

理学療法: 姿勢の改善や運動療法により、症状の緩和、悪化の防止を図ることが非常に重要です。物理療法では、温熱療法や頚部の牽引療法、などが行われます。

• トリガーポイント注射、神経ブロック: 痛みの強い筋・筋膜や、神経根症に対し、鎮痛剤、局所麻酔薬、ステロイドなどを注射し、痛みを緩和させます。

2. 手術的治療

以下のような場合は手術が検討されます。

脊髄症が進行性で、歩行障害や巧緻運動障害が進行している場合。

膀胱直腸障害が出現した場合。

神経根症の激しい痛みや筋力低下が、数か月の保存的治療によっても改善しない場合。

主な手術には、前方から圧迫を取り除く前方除圧固定術や、後方から脊柱管を広げる後方椎弓形成術などがあります。

まとめ

変形性頚椎症は加齢や頚部の負担の持続により進行する変性疾患であるため、悪化予防が大切です。

首の痛みや手足の痺れなどを感じたら一度受診されることをお勧めします。

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