最終更新日
2024.10.07
変形性膝関節症
変形性膝関節症とは
変形性膝関節症は、関節の軟骨が摩耗し、関節の変形や炎症が生じる病気です。加齢や関節の過度な使用、関節の怪我などが原因となります。
変形性膝関節症は膝関節の軟骨が徐々にすり減り、その結果、骨同士が直接摺り合うようになり、痛みや不自由さが生じます。
変形性膝関節症の症状
主な症状は膝の痛みや水が溜まることなどです。
初期には立ち上がりや歩き始めに症状が出ることが多く、中期には正座や階段昇降がつらくなり水が溜まりやすくなります。末期になるとO脚変形が目立ち、安静時にも痛みが出たり、膝の曲げ伸ばしや歩行もつらくなります。
変形性膝関節症の原因と病態
原因は関節軟骨の老化によることが多く、肥満や遺伝も関係しています。また、過去の骨折、靭帯や半月板損傷などの外傷などが原因で発症することもあります。
関節軟骨が年齢とともに弾力性を失い、徐々にすり減っていくことで関節が変形します。
変形性膝関節症の診断
問診、身体診察(O脚変形、関節の可動域、痛みの部位、腫れ、水の溜まりなど)、レントゲン検査、必要に応じてMRI検査などにより診断します。
変形性膝関節症と区別が必要な疾患
・半月板損傷
・大腿骨内顆骨壊死
・鷲足炎(がそく炎)
など
変形性膝関節症の予防(日常生活での注意点)
- 太もも前面の筋肉を鍛える(大腿四頭筋訓練)。
- 正座を避ける。
- 肥満であれば減量する。
- 膝を冷やさず、温めて血行を良くする。
変形性膝関節症の治療
- 痛み止め内服、湿布などによる症状の軽減
- 筋力強化や可動域改善の運動器リハビリテーション
- 体重コントロール
- 膝を温めるなどの物理療法
- 足底板(靴のインソール)による足のバランス(下肢荷重軸)の調整
- ヒアルロン酸関節内注射
- 再生医療(PRPなど)
上記のような保存治療で改善が乏しい場合は関節鏡手術、骨切り術、人工関節置換術などの手術治療が望ましい場合もあります。必要と判断すれば、手術可能な病院へご紹介させていただきます。